第10回〈暮らしの中の看取り〉準備講座@小金井

ひとり暮らしでも「家で死にたい」は実現できる?

2023年4月23日、日曜日の午後、オンラインとサテライト会場を活用して
80名の方が参加して下さいました。

今回の目標は
自分の人生の最期の時間を どんな風に過ごしたいかを イメージしてみる

なかなか普段考えないことなので、まずは「イメージしてみること」を目標にしました。

小金井市内の掲示板のポスターをみて参加した方、職場で情報を知り参加した方、
かかりつけの調剤薬局で知って参加した方など、地域の方が顔見知りの方と参加した
方もあれば、Zoomでは日本各地やフランスからこのテーマに関心のある方がご参加くださいました。

死が近づいたとき、ひとり暮らしだったら何が困るの?
ひとり暮らしでも「家で死にたい」という希望は叶うの?
ひとり暮らしの人が家で死を迎えたら、何が困るの?
どんな準備をしておけば良いの?

そんな疑問をお持ちだったと思います。

まずは、グリーフサポーター/葬祭士の是枝つぐと と 在宅緩和ケア医の大井裕子より
「ひとり暮らしでも家で死にたい」が叶った方々のエピソードを少しご紹介したのち
参加者のみなさんと一緒に、

・自分だったらこうしたい

・こんなことは避けたい

・こんなことを手伝ってほしい

・こんなのあったらいいな

を考え、仲間の意見を聴き、自分の考えを語る時間を持ちました。

 

人生の最後の、ある程度幅のある時間をどう過ごすかは、自分で決めたいですよね。

地域で受けることのできる医療や介護などのフォーマルなサービスの他に、
どんなサービスがあれば私たちの希望する場所で暮らすことができるのか。
このインフォーマルなサービスがどのくらい充実しているか、それが地域の底力でもあります。

こんな風に過ごしたい。
その人たちのために自分にできることは何か。

グループワークで繰り返し話し合いをすすめるうちに、
少しずつ深いお話しをしてくださる方もあり、
参加者のみなさんの中で少しだけ、自分の人生の最後をどう過ごしたいのかが
イメージできたのではないでしょうか。

このテーマに終わりはありません。
話し合う相手やメンバーが変わると、そこで語られる内容も変わります。
繰り返しこのテーマについて考えて行きたいと思います。

最後に参加者のみなさんからいただいた感想やメッセージをご紹介して
活動報告とさせていただきます。

***********参加者のみなさまからの声****************

・普段している気分転換は何か?また、それができなくなったとき、
どんな気持ちになるかを想像するのか考える機会をもらったのはよかった。
いろんなことが出来なくなりつつある親の気持ちに近づけた気がする。
自分がそんな状況になったとき、それでも出来る気分転換は何だろうと考えるキッカケになった。

・安心して過ごせる住まう場所の確保は大事。今住んでいる環境が果たして住み続けられる環境だろうか?
住環境の見直しも元気な時じゃないとできない

・田舎生まれ、夫がいなくなったら(看取ったら)自分は田舎に住みたい。
ただ、田舎に行ったら医療が心配

・いろんな事情で嫁には頼めない。だから、自分でなんとかやる!

・気楽で安くて庭もある3食付いた平屋に住みたい

・どこで過ごそうが、気取らずちょっとした声かけができるコミュニティが必要

・ほんとの気持ちを言葉で交わしていられるならいいけど、介護を受ている本人は
弱音を吐きたいのに我慢していることもあると思う。
そんな時、我慢させて悪いなぁーと思うことがある。
自分の気持ちを聴いてくれる人がいるといい。

・田舎に帰れば、知人友達がいる。だから、田舎に帰りたい

・訪問リハビリをやっていますが、終末期の利用者さんに対して考え、行っている事と、
自分がしてほしい事は同一だとあらためて思った。
取れる痛みは取ってほしい、調子がいい時期は気分を解放できる活動がしたい、
家族の心配を和らげる、の3点である。また、メッセージを残す支援をしたい。

・なぜ自宅を選ぶのか、そこが深まりました。
自分の過去を知る人やその思い出や物があって、それが安心安全に思えるからだろう、と。

・この世は来世(極楽浄土)へ行くまでの仮の棲まいと考える私ではありますが、
この世の最終ステージについて考えておくことも大切であると認識しました。

・医療者、介護者のグループだった。自分たちができる事はなんだろうという話になった。
安心感を得るために、みんなが同じ気持ちで関わって欲しいという意見が出た時、
医療者として難しいことだなぁ、どう支援者を育てていけるかを考えてしまった。
その人が話しやすい、話してもいい、そういった話し方をお互いにできる対話も大切だと思った。
自分の思いを出せる、どうしたいかを自分も整理する必要があると思った。

・日本のみならずフランスの介護事情が知れてよかった。

・亡くなった後の遺体の保管、葬儀場の選定など、最近の情報を知ることができて良かった。

参考資料:https://www.city.koganei.lg.jp/kenkofukuhsi/koreishafukushi/zaitakuiryoukaigoren/mitorileaflet.html?fbclid=IwAR0XZz9hpCxVdo3IuMHqNvhINzMygV9L-sryl8SeG8x4ZeW9V-MUT2iSsVw

⚫サテライト会場
にじいろ薬局(梶野町)定員4名
Cafe5884(桜町)   定員8名
みなみ調剤薬局(貫井南)定員4名
まえはら調剤薬局(前原町)定員4名
クローバーホーム川上(前原町) 定員10名
ikiなまちかど保健室みゅうちゅある(武蔵野市) 定員6名
府中サウス薬局(府中市宮町)