第4回〈暮らしの中の看取り〉準備講座@小金井 活動報告
(*第4回というのは私の勘違いで実際は第6回でした!
次回は第7回でご案内します)
開催日時: 2022年3月27日 (旅館 二幸さんより配信)
サテライト会場:
にじいろ薬局、Cafe5884、クローバーホーム川上、旅館二幸、せせらぎ在宅クリニック
今回はwithコロナで開催する講座の形としてZoomとサテライト会場をご用意して
90名を超える方々(サテライト会場26名)にご参加いただきました。
サテライト会場では感染対策を行い、人数も少なめにさせていただき、
小金井市内4箇所と他県1箇所のサテライト会場にご協力いただきました。
サテライト会場としてご協力下さったみなさま、スタッフのみなさま、ありがとうございました。
まずはお看取りまでの診療を担当する大井と、お看取り後にご家族と関わることになる是枝氏が
実は「グリーフ」をキーワードにつながっていることをご紹介。
看取りはその人が亡くなったら終わりではなく、そのときまでをどんな風に過ごしたかは
残される家族や親しい友人たちのなかに残り続けるのだというシシリーソンダースの言葉を紹介。
だからこそ、その後に残される家族のためにも生きているときに一緒にできることを考えながら
お看取りまでの時間をどう過ごすかを家族と一緒に考えている。
これが看取りにかかわる医療従事者が忘れてはならないことなのです。
そして、時には深い悲しみからなかなか前を向けない、そんなご家族がいても
そのことをしっかりと理解して見守ってくれる葬儀社の方がいてくれることが
とても心強いのだと言うことをご紹介しました。
そうしたら、市民の方がまずは口火を切って、苦しいむのうちをお話し下さいました。
その後はつぎつぎとご自分の体験をお話し下さることがあり、そんなとき看取りまでを
診療する医師や葬儀社がどのようなことに留意してそこにいるのか、ということをご紹介して会は終了しました。
講座修了後にアンケートをお願いし、ご参加くださった方々から感想をいただいておりますので
公開の了解をいただいている部分についてご紹介させていただきます。
・葬儀はココロの句読点、という表現は自分の中にストンと入ってきた
・話を聴いてくれる場所があると救われる人がたくさんいるのだなぁと思いました。
・実父は最期まで家で過ごしたかったが、食事がとれなくなり、水分もとれなくなって、
高齢の母にはそれ以上の自宅看護は無理だったのだろうと思う。
後悔はないが、老老介護では難しいと感じている。
・死のプロセスをお見せした様々な方々の反応や、その後のことを共有していただけたらと思います
・協働的意思決定を知ること。自分のことは自分で決めていいこと、
決めるためにはこういった場に参加したり当事者になる前から経験者の話を聞いたりしながら学ぶことも大事。
・是枝さんが話してくれた3つの決め事は、多くの方に知って頂き、
スムーズに後悔の少ないお見送りのために必要だと思う。
・先生が話して下さった死への準備の経過は、いよいよという段階よりも前に、
多くの方に意識してもらう事ができれば、医療者や家族を少しでも悩ませない方向に向かわせる事ができると思う。なかなか難しい事だが啓発活動が有益だと思う。
・実際の体験から、最期は突然やってくることもあるので、そうなっても後悔しないように、
ある程度想定して日頃から対応することが必要であると強く感じました。
・菩提寺が遠方にあり、そこで葬儀が出来ず、近隣で執り行わなければいけない場合、
事前に菩提寺のご住職に了承を得ることが必要。
・今回いろいろな方の発言が聞けたので、この形でいいのではと思います。
・死のプロセスについて、私が父の在宅看取りをした際には、ここまで医師から説明がありませんでした。
ここまで詳しく説明を受けていたら、もっと不安なく看ることができたのにと思いました。
・がん患者向けの美容サポートをしています。コロナ禍になり終末期の方から最後に触ってもらいたい、
きれいにしてもらいたいとのご連絡を頂くことが増えてきましたがこのような状況下、応えることが出来ません。
今医療者と連携し出来ることを探しています。マッサージやメイクなど、変化したままの姿を廻りの人に残して旅立ちたくないという想いを解消できればと話しています。
・エンディング・ノート作成時、自分の希望を伝えると同時に、残された家族に配慮ある一言を付け加える大切さ。
・死に向かう身体状況(パニックになって救急車や病室から看護師・医者を度々呼び出さなくても済む)
・多職種連携を通して進めることができたACP(情報共有について)
・小金井市においての看取りから葬祭そしてグリーフケアへの取り組み姿勢は感心しています。
小金井市民ではありませんが地域をこえたサポートを希望します。
・肺がんの父を在宅で看取った経験があります。心の準備をするべく一般的な経過について医師に質問しましたが、「人それぞれだから」と言われていました。「死のプロセス」について本日示していただいたような説明があれば、もっと気持ちに余裕が持てたかと思いました。ぜひ、「死のプロセス」について、がん末期の方、その家族に適切なタイミングで周知できるようになればと願います。
・在宅での看取りが出来る医師、グリーフケアまで考える葬祭士に出会うことが大切だと思いました。
こういった講座に出席し、早くから知識を持って準備することで自分も家族も安楽な最期とその後を迎えられるように思います。
・私はまだ両親の介護をしているところなので、亡くなった方の経験談を聞けたことがよかったのと、
本人の気持ちを聞いておくことの大切さに気付かされました。
・訪問看護師の方が、「亡くなるまでの経緯をいつお伝えしたらよいか」と質問されているのを見て、そうなのかと思いました。母の看取りで先の見えない状態で最後まで介護をしましたが、大井先生の描かれたグラフのようだったと拝見して思いました。それを告げていただいていたら、もっとクリアーにわかって出来たのかもしれませんし、「その状態だけどまだ一緒に出来ることがある」と寄り添っていただくのは、本当に心強いことだろうと思いました。亡くなった後、出入りしてくださっていたドクターも看護師さんもケアマネジャーさんヘルパーさん、すべての方が、当然ですが、突然来られなくなります。1人で看取りをした私は、突然ひとりきりになってしまい困惑しましたが、そこで終わりではなくお話が出来るようなサポートがあればよかったのだ、と今回のお話を伺いながら気づかされました。グリーフケアというものの存在を知り、学びたいと思います。
以上、みなさまからいただいた感想です。
これからもオンラインでも、リアルでも、引き続きこのテーマで講座の開催を継続し、
相談できる場所があることを地域の方にご案内していきたいと思います。
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