2021年4月18日 第40回〈暮らしの中の看取り〉準備講座
もう一度「看取りとは?」を考える
~看取りの現場で人生の先輩とその家族から学んだこと~
普段、なかなか自分ごととして考えることの少ない「看取り」。
それについて、じっくり向き合った時間となりました。参加した皆さんの声を中心に紹介します。
この時間は、今後向き合うことになる、自分、家族、仕事の場面などで必要な時に引き出すことになるかもしれません。
または困った時、不安があった時に助けを求められる仲間を思い出せるかもしれません。
そんなふうに思いました。
1.「看取り」と聞いてどんなことを思い浮かべますか?
2.「看取り」とは何だと思いますか?
・ひとつの区切り
・初めてのことで思いもよらないことが起きる、そのような時に人とのつながりが必要になる
・命を受け取る
・家族の場
・心穏やかに人生の最期を迎える準備
・見送る、という見送る側のことと感じる。本人の意思を大切にしたいと思いつつ、思い通りにならない事もある中、どう納得できるかが大切かと思う
・送り出す人の気持ちも含んだもの
・実は最初はこわかった。でも看取り講座で勉強していくことで、今は何ができるかを考えられるようになった
・人は一人で亡くなっていくことはできない、先をいくかたからたくさんのメッセージを受け取る機会だと思う
・医師とともに安らかな最期を迎える
・特養での出会いは、原則終の棲家のご支援ですから、 お看取りは初対面から始まっているという思いです。 基本は「平穏死」をみんなでどう受け留めるかという事だと思います。
・「自宅」「人が亡くなるのを見守る」というイメージです。
・「看取り」とは…人生の最後の時間、その過ごしかた
・永遠のお別れ
・最期を迎えようとしている方との大切な時間
・今が人生の最後に繋がる
・理想の看取りは手を取りながら目の前でその死をみつめられること
・死期が近づいている方と、その命が終わるまで共に過ごし、見守るプロセスだと思う
3.自分の人生の最期に望むこと、不安なことは何ですか?
・自分の想いが共有できる人と一緒に過ごしたい
・穏やかに迎えたい、痛みがない、笑顔でいたい
・考えたことがなかった、自分ごとでなく仕事、自分が死んだ後のことを考える
・妻より先に逝くことを望む
・自分のことを周りが決めないで、自分で決めたい
・どこでこれからの時間をすごそうか?おだやかにすごせるのかという想いと不安がある
・痛くないこと、息苦しくないこと。どんな形でも子供たちが納得できる事
・思い残すことがないようにそれまでに準備しておきたい。家族が困らないように整えておきたい。
・もし少ししか時間が残されていないとしたら、自分らしくより良い時間を過ごせる準備が間に合うのか。
いかがですか?
自分と同じ、似た言葉もあれば、それぞれ違ったものもありますね。
看取りの現場で患者さんと家族から大井先生が学ばれたことをここでご紹介します。
★ひとりひとり違うそのひとにとって大切なことを知る
★ひとつひとつ納得しないと前に進まない
★希望は変化するもの 気持ちは揺れるもの
★待つ時間が大切
★同じ家族の中でも考えが同じではない
★家族はなかなか本人には聞けない
★見送った家族の気持ちは時間とともに変化する
やっぱり、ひとりひとり違います。ですから、自分ごととして向き合う時間が必要だと思いました。そして、実は家族は本人に本音を聴けない、それにも共感します。
そのためには、語り合える仲間や友人、専門家、そんなつながりや場所が必要だと感じました。
最後に参加者からいただいたアンケートのコメントをご紹介します。
・看取りは支援する視点になり易いが自分事として考える視点でというテーマは少し新鮮な雰囲気でした。最後のディスカッションでは、仕事として看取りの環境作りに取り組むだけでなく、今自分自身が地域住民としてインフォーマルサービスの担い手となる生活をすることが必要だと思いました。かめださんのホームホスピスのように、地域で最期までは医療・福祉関係者も頑張っていますが互助・共助に支えられていることを忘れてはいけないと改めて思いました。
・大井先生の、実践に基づいたお話しは日頃迷いながら行っていることの不安を解消してくれます。每日忙しくなかなか皆で看取りについて話すことができないまま、手探りで看取りを行っています。こんな話が日常的にでき互いに学びあえるような所があると良いと思います。
・看取った家族はどんなに精一杯やっても、もっとこうすれば良かったの繰り返し。それは医療関係者も同じ。そんな事を安心して話せる場がある事が大切だというのが心に残りました。
・くみサポのように、医療従事者とそうでない人とが一緒に話をする場がもっと増えたらいいと思いました。
・看取りを、自分事として考える難しさを感じました。どうしてもサポートする側の考え方になってしまうからです。
・緩和ケア病棟だけではなく、どこにいても看取りができるよう支援したいです。
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