今年の3月に「看取り講演会」でくみサポ代表の大井がお話させていただいたのに続き、尾道市福祉協議会 瀬戸田支所の寄り添いサポーターフォローアップ研修会に3名のはつかいち暮らしと看取りのサポーター(くみサポ)が講師としてお邪魔しました。

『はつかいち暮らしと看取りのサポーターに学ぶ〈暮らしの中の看取り〉~本人の思いに寄り添うことの大切さ~』と題して、一般市民の立場で〈暮らしの中の看取り〉準備講座に参加したサポーターが何を学び、何ができたのかをお話しました。

以下にその内容を簡単にご紹介します。

◆「市民サポーターができること、市民でなければできないこと」 【食支援】  泰田 康司(一級建築士)

親戚が食べられなくなった時、本人と家族それぞれの思い、痛みや不安を聴き、メモにして専門家に繋げたこと、主治医からの提案と家族の想いの行き違いの調整役をしたこと、身近に困っている人がいたら話しを聴いて専門職に繋げることなど、一般市民にもできることがあることをお話しました。

◆「看取りの場で私にできること」 【聴くこと】  米田 順昭(僧侶)

僧侶として遺族や困っている人の話しを聴き、寄り添いながら気づいたこと、自身の親族を看取った経験から、聴く側、聴かれる側と分けることではなく、相手との関係を保ったままお互いに共感し、ひとつの空間の中で共に響き合う「響感」の関係に至るために、相手の気持ちに近づく大切さをお話しました。

◆「〈暮らしの中の看取り〉準備講座を受講して実践できたこと」 【看取り】  鈴木 美和(歯科衛生士)

自分の親が末期がんと診断されて不安でいっぱいでしたが、これからどう体調が変化していくのかを具体的に知ることで、今自分にできることが可視化されたので不安が軽減されました。そして、日々の暮らしのささやかな楽しみを叶えたいと思うようになりました。
聴くことの大切さを学び、ディグニティセラピーや思い出ブックなど講座で学んだことを実践することで親がとても穏やかになり、それに伴って私自身も穏やかな気持ちになりました。
改めて、日々の暮らしの延長線上に死があり、看取りはその過程なのだなと感じました。

 

しまなみ海道の生口島にある瀬戸田町は、高齢化率が40%を超えているそうです。地元の社協が率先して地域での看取りを支えるために住民と一緒に取り組もうとしています。

私たちの経験が、これからの看取りを支えようとする方の参考になれば嬉しいです。

 

★このお話を聞きたいという方は、hatsukaichi.kurashi.mitori@gmail.comにお問い合わせください。