2019年1月19日川崎医科大学で開催された「中国・四国広域がんプロ養成コンソーシアムインテンシブ生涯教育コース  川崎医科大学付属病院がんセンター  第17回Oncology Seminar 合同講演会」の特別講演の講師として大井が招かれました。

 

講演内容として以下の内容がリクエストされました。

1.患者・家族が安心、納得できる療養とは

2.ディグニティーセラピーの実際〜どういう患者さんに行われ活用されているのか〜

3.〈暮らしの中の看取り〉準備講座市民への啓発後の反応

 

このうち3については、同行したサポーターの鈴木が「家族の看取り」の際に講座の学びから実践したことを、泰田が「家族が食べられなくなった時に家族と医療者の繋ぎ役としてできたこと」を発表しました。

 

鈴木の発表では、家族の療養中に〈暮らしの中の看取り〉準備講座で学んだ事を実践しながら話しを聴くと、家族が自分の思いを話すことができて苛立ちがおさまったことや、自分自身がこれからどうなるんだろうと不安と恐れでいっぱいだったのが、人生の最終段階で起こる事を知ることで恐れが軽減されたことなどが伝えられ、「不安でいっぱいだったのに『良いお看取りができました』と語っている自分に驚きます。」と締めくくられました。

 

泰田の発表では、家族が食べられない状態になったときの医師からの胃瘻の提案に様々な思いを持つ家族の気持ちをじっくりと聴いて、整理して医療者に伝え、また医療者からの話しをかみ砕いて家族に伝えるなど、家族と医療者の繋ぎ役としての役割の必要性についてお話しました。とかく専門職だけで進められがちなことを、本人の思いや家族の思いを大切にすることの意味も伝えたかったことのひとつです。

 

これらの発表を受け、参加者からは「市民自らの体験の発表で、残された時間の中で下顎呼吸に変わっていくことや、誤嚥性肺炎の疑いがある時に、飲み込み状態を調べる嚥下造影(VF)検査など、専門的な事まで含め当たり前のように触れられた事に、講座での深い学びがベースにあるのだろう」という感想をいただきました。

講演ではお話しできませんでしたが、介護レストランについての関心も高く、懇親会ではどのように介護レストランが開催できたのかについてもお話する時間をいただき、「くみサポと介護レストランを岡山、倉敷でもやってみたい」という声も聞かれました。