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第51回 〈暮らしの中の看取り〉準備講座

=日本緩和医療学会の報告会=
市民の「聴く力」と「食べる支援」で地域の看取りが変わる
〈暮らしの中の看取り〉準備講座で学んだ市民が実践できたこと

7月1日・2日と開催された日本緩和医療学会の交流集会では、くみサポの企画が採用され

発表と交流の場を持つことができました。

今回の準備講座では、参加できなかった方にもその内容と当日の会場での様子などをご報告し、

みなさんとも想いをシェアする機会にしたいと考えています。

 

★お申し込みはこちらから→https://peatix.com/event/3291895/view

 

人生の最終段階には誰もが食べられなくなり身体機能も低下してくるにもかかわらず

そのことはあまりイメージされていないばかりか、医療や介護の現場で戸惑っている

患者や家族の話をじっくりと聴くということも十分にできているとは言えません。

看取りを見すえながらもまだ食べられる時期に支援をしていくことや、じっくりと

話しを聴くことができる人が地域にいると、

その地域での看取りは豊かなものになることが期待できます。

 

2014年10月から市民講座として開始した〈暮らしの中の看取り〉準備講座では、

ホスピスや在宅緩和ケアの看取りの現場での経験を参考にしながら

市民と一緒に看取りとは何かを考え、看取りへのプロセスの中で

自分にできることはないか?を考え、看取りを自分ごととして考えてみることを

大切にしてきました。

 

そこでは医療介護従事者と市民がグループワークを通して意見交換を重ねることで

フラットな関係性が構築されお互いの考えも知ることができました。

 

つい介護する側や医療を提供する側の視点に偏りがちな「どうすべきか?」を、

緩和ケアの現場で大切にしているマインド、「本人はどうしたいだろう?」という

視点に立ち返ることを大切にしています。

 

ディグニティセラピーや写真を見ながら相手の話に関心をもって聴くというワークの中では

市民だけではなく医療介護従事者にも大きな気づきがありました。

 

交流集会では、参加者にいつかは家族を看取る立場になり得るひとりの人間として、

そしていずれは自らも死を迎える当事者になることを踏まえて看取りについてともに

考えていただきました。

 

今回の準部講座でも同様に皆さんと一緒に自分の最期について考え、そして

可能ならそれを「聴くこと」を体験していただけたらと思います。

 

 

◆プログラム

1.緩和医療学会 交流集会での発表紹介

講師: 大井 裕子(おおい ゆうこ)・鈴木 美和(すずき みわ)・泰田 康司(たいだ こうじ)

◆学会参加者からの報告

2.本日の参加者全体でも感じたことをシェア

ファシリテーション: 松原 かほり(まつばらかほり)・河野 順(こうの じゅん)

講演や報告を聞いて感じたこと、もっと聞いてみたいことなどを全体でシェアしましょう。

自分の人生の最期についても考え、お互いに聴く体験をしてみましょう。

 

■参加費  :1000円
★お申し込みはこちらから→https://peatix.com/event/3291895/view

対象

◆一般の方&医療介護従事者、地域包括ケアに関わってる方
◆看取りについて考えてみたい方

講師紹介

◆鈴木 美和(すずき みわ)

歯科衛生士
はつかいち暮らしと看取りのサポーター

父親が末期がんと診断されたとき、「はつかいちで最期まで輝いて暮らす ために、まずは知ろう!〜介護する側・される側のこころのび〜」の タイトルに関心を持ち、第1回〈暮らしの中の看取り〉準備講座に参加。
講座で学んだ事を実践しながら看取った経験から各地での講師を務める。

◆泰田 康司(たいだ こうじ)

一級建築士
はつかいち暮らしと看取りのサポーター副代表

普段は、建築や公園などの設計、企業ロゴマーク等のデザインなどに従事。1990年代に担当した地域住民との協働によるまちづくり計画や公園づくりの経験が、現在の一般市民と医療従事者の協働によるくみサポの活動の運営に生きている。

◆大井 裕子(おおい ゆうこ)

緩和ケア医
はつかいち暮らしと看取りのサポーター代表
聖ヨハネ会桜町病院 在宅診療部長
日本歯科大学口腔リハビリテーション多摩クリニック 臨床教授
広島大学医学部 客員教授

広島県出身。ホスピス、在宅でがん患者と家族のケアにあたる傍ら、緩和ケア普及・啓発のための活動、医療介護職の研修や、医学・歯学部の学生講義で看取りをテーマとする講義を担当。 2014年秋から広島県廿日市で「〈暮らしの中の看取り〉準備講座」を継続中。
著書:〈暮らしの中の看取り〉準備講座/中外医学社。