第67回〈暮しの中の看取り〉準備講座 呉シリーズ第2弾
=最期まで輝いて生きるために=
『YouTube 人生会議やってみた!』のその後
〜自分や大切な人の思いをつなぐために〜
〈暮しの中の看取り〉準備講座 呉シリーズ第2弾が、10月20日、呉共済病院で開催されました。
くみサポ@はつかいちやくみサポ@こがねいの仲間たちもオンラインで参加し、会場34名、オンライン12名が参加しました。
呉市出身で自身の父母を被写体として介護の様子を記録したものが、BSフジで放送され反響を呼び、
2018年に『ぼけますから、よろしくお願いします。』で映画監督デビューされた、信友直子監督と、
呉共済病院の緩和ケアチームで胸部外科部長で、呼吸器外科専門医、杉本 龍士郎先生のお二人を講師に招いて対談形式で講座が始まりました。
まずは、杉本先生から、信友監督親子をモデルに、呉市と共同作成されたTouTube動画「人生会議やってみた」が紹介されました。
信友監督が、この企画を受けられた経緯や、撮影秘話などをご披露いただきました。
今回の人生会議は、信友監督のお父様。
人生会議という言葉は知っていたし、やった方がいいとは思っていたが、実行する機会がなかったという信友監督。
数年前に、お母様をお看取りされたときに、「本当にお母さんが、望んでいたことなんだろうか?」と、人生会議をしていなかったことを、今でも引きずっているとも。
この企画をいただいたときに、本当に渡りに船だったと言うことでした。
YouTubeの中ではお父様は、「施設にはいっても、いいかもしれんの~」と話されていました。
そして、具合が悪くなったときには、
「素直に・・死なしてもらいたい、あんまり治療もそうまでせんでもええいうきがしますねえ」と。
印象的だったのは、次のかかりつけ医のところ行って話をしたシーンでは、「自宅の方が、安気でええじゃないかと思う」とおっしゃったこと。
さらに、撮影が終わって、信友監督が東京に戻る前に。
「おい、直子、昨日は治療はせんでもええといったが、やっぱり、いざというときには助けてね」とおっしゃったそうです。
問いかけ方によっても、タイミングによっても答えが変わってゆく。
人生会議のあるあるで、だからこそ何度も繰り返して話し合うことで、その人が本当に考えていること、思いに近づくことができるのだろうと思いました。
「カメラのまえじゃけえ、ちょっとかっこつけてみたんよ」という言葉に全てが入っているような気がしました。
終始、動画の中や会場で、繰り広げられた”広島弁”でのやりとりを聞いていて、話慣れた方言で話している時は、よそ行きではなく、自分の本音の気持ちが込められているように思いました。
撮影秘話などをお伺いした後は、参加者がグループに分かれて参加者の経験や、思いを話し合いました。
「家族と話すきっかけが難しい」
「自然にといっても、人によって違っている」
「話し合っていても、なにかの悔いは残る」などなど様々な意見が出てきました。
さて、私自身の母親は、
「私は人と話すがきらいじゃないけえ、独りで難しくなったら、施設で暮らすのがいいと思う」と言っていました。
自分の親に「どうしたいのか?」ということを、表面的には聞いたつもりになっていましたが、本音のレベルで、もっと何度も話し合ってみようと感じました。
まずは、人生会議をやってみることが第一歩ですが、繰り返して何度も聞いてみることで、少しずつ、より深くなっていく。繰り返して、続けていくことが大切なんだと思いました。
呉3回シリーズの第2回目が終了し、次の第3回目がまた楽しみになりました。
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